今回は、2019年から始まる治療院への新しい広告規制について、ひーりんぐマガジンを発行しているNPO法人日本手技療法協会の佐藤編集長からお話しを伺いしました。

今回話を伺ったひーりんぐマガジンの佐藤編集長です。

目次

1. 新しい広告規制ではHPや口コミは対象になるか?
2. 口コミの扱いはどうなるか
3. 広告規制ができるメリットもある
4. まとめ

1. 新しい広告規制ではHPや口コミは対象になるか?

-2019年から始まる新しい広告規制の対象はどのような広告が該当するでしょうか? 看板やウェブサイトなどですか?
佐藤 看板、ウェブサイトはもちろん対象です。ただ本来は治療院などの看板は今でもかなり厳しい広告規制があります。例えば柔道整復師なら、『柔道整復である旨、氏名、住所、施術所名称、電話番号、住所、施術日または施術時間、その他の労働を指定するもの(ほねつぎ、接骨)』以外は出してはいけないんです。でも、実際は整骨院と出しているところが多い。増えすぎたため、国もいたしかたなく認めている状況だと思います。

-ウェブサイトはどうなるでしょうか?
佐藤 今まさにいろいろなことを検討中なため、現時点(2018年8月)で決まっていることは少ないです。ただ、参考になるのは2018年に施行された医療広告ガイドラインです。基本的に、柔道整復、あんまマッサージ、鍼・灸などは医療類似行為なので、法律の中身も医療の後を追いかける傾向があります。こういうふうにお医者さんに対する規制が変わったらこちらもこうなる、という読みはできると思います。

-医療広告に対する規制は今回どう変わったのでしょうか?
佐藤 医療広告については、これまで看板広告などは非常に法律が順守されていました。でもウェブサイトは放任に近い状態でした。いわば何を書いても良かったのですが、それが今回から厳しく見直されています。
だから、お医者さんのガイドラインをよく読むと参考になると思います。例えば、今回厳しく規制はされましたが、WEBについては限定解除された部分もあります。お客様が自分からネットで調べて探していく限りは医療する側も表現に幅が持てるのです。

-具体的にはどのような例があるでしょうか?
佐藤 たとえば柔道整復師であれば、お客様がネットで調べて「腰が痛いんだけど、そちらで治療を受けることはできますか」とメールを送ってきたらそれに答えることは可能です。お医者さんもそこは限定解除されたので、多分同じような対応ができるようになると思います。

-治療院が自分から一方的に出すメッセージには規制があるけど、患者さんが探してきて、お互いがコミュケーションをとるときにはOKということですね。
佐藤 もちろん全部が全部ではありませんが、そういう方向になると思います。

2. 口コミの扱いはどうなるか

-口コミについてお伺いします。Googleに載る口コミはどうなるでしょうか? 検索結果では誰でも見られる場所に表示されることがありますよね。
佐藤 それは、先ほどの限定解除の話で、お客様が探していく分にはOKという解釈ができると思います。Googleさんがその口コミを載せているんですよね。治療院が載せているわけじゃないですよね? ただそこの部分でGoogleさんがどういうかたちで治療院からお金もらっているかがポイントです。

-広告でお金をもらってるはずです。口コミを載せることへの金銭のやりとりは発生しません。
佐藤 直接、そこの治療院から広告をもらっていなければ、100%とは言わないけど、僕は大丈夫だと思います。

-わかりました。では、治療院がお客様に「口コミを書いてください」とお金を渡したり、割引券をあげたりする場合だとグレーになるのでしょうか?
佐藤 そうですね。そのように金銭のやりとりがあるケースは難しい気がします。

-佐藤さんとしては、口コミに関しては「基本的にお客様が自分で自由に書く分には問題になる要素はほぼないと思われる」という解釈でよろしいでしょうか?
佐藤 だってそれは、口コミを書く側のモラルの問題ではないでしょうか?

-そうだと思います。ただ現実に、事業者が口コミを良くしようと思って嘘の口コミをお願いするケースはあります。そういうことは規制の対象になりませんか?
佐藤 現時点ではありません。これから、誰かがそういう発言するかもしれないけど。ただ口コミなどの具体的な話まではいかないと思います。

3. 広告規制ができるメリットもある

佐藤 新しい規制は、2018年に内容が全部とりまとめられて、2019年が周知期間で、2020年から本格的にスタートすると思います。現在は、それぞれの保健所によって判断が違いますが少しずつ統一されていくでしょうね。逆にプラスになっていくと思いますよ。

-ちなみに佐藤さんとしては、新しい規制でどう変わると良いと思われますか?
佐藤 やはり、ここの治療院が何をやっているか一目でわかるような広告が出せるようになって欲しいです。それが理想です。だって今は整骨院が何をやっているか、ぱっと見わからないですから。例えば「うちは柔道整復師です」と出したって、一般の人はほとんど知らないんです。

実際、柔道整復師は全国に6万人くらいいます。どうして柔道とついているかというと、専門学校にいくと本当に柔道を習うんですよ。本格的に修行するわけではないのですが、柔道の心を知るために習います。なぜなら、柔道の前身の柔術は相手を倒す方法を覚えるのです。

そして逆にやられたときに治す方法も覚える。それが「整復」なんです。首がグキっとなったときに骨を元に戻していく方法や、骨が折れたときの手当の方法を覚えます。でも今の規制では何ができるか広告に打ち出せない。今回、柔整という柔道整復師の団体から、新しい広告規制に対する要望書を国に出しています。厚生労働省のHPでもそれは読むことができます。

-意見が反映されることはあるのでしょうか?
佐藤 はい。100%ノーとはならないと思います。柔整以外にも、あんまマッサージや鍼灸の団体などからも要望書が出ています。その中からこれはやろう、これは辞めようという話になるはずです。各団体がどのようなことを望んでいるのか、どんな要望が取り上げられそうなのかも、ここを見るとわかります。

-なるほど。まだはっきりしてない部分が多く年内に決定するので、とりあえず、今のところは、医療の広告規制や、このような各団体の要望書を確認すると参考になるのですね。
佐藤 そうですね。将来的にどうなっていくのだろうと心配でしたら、医者のガイドラインを見るのが一番良いと思います。そんなに我々の業界も差はない内容になると思います。

4. まとめ

いかがでしたでしょうか?
新広告規制の全容はまだ決まっていませんが、ある程度の方向性は厚生労働省のHPにある、

から推測することができます。広告の準備は意外と時間がかかるものです。早めに確認しておくことをお勧めします。cocoでも新情報が出たら更新していきます。

弊社CEO高橋と佐藤様で2ショットを撮影いたしました。

ひーりんぐマガジン編集部
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【発行人/編集人】佐藤吉隆
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